かんしゃくはアートセラピーで対応できる!一緒に違う方法を見つけてみよう!~Let’s find another way with art therapy!

待って捨てないで!ただの癇癪 (かんしゃく) だから無駄な絵なの?

今まで描かれた子どもたちの絵、捨ててませんか?
上手な絵を残して残りを捨ててませんか?

子どもたちの「アート」には
彼らの「メッセージ」がぎっしりつまっています。

言葉が大人ほど発達していない子どもたちにとって
絵は彼らの「言葉」の代わりです。

絵のメッセージが読み取れたら
かんしゃく、人をすぐたたく、壁に自分の頭をぶつける、といった
大人にとって「問題」と思われる行動を解決することができます。

例えば、5歳の子どもがこんな絵を描いたら

「イライラしてますよー」というサインかもしれません。

元気よく楽しく友達と遊んでいるように見えても
心の中はイライラしてる可能性が高い。

次、ちょっとしたストレスがかかると
かんしゃくが始まるかもしれません。

この「ちょっとしたストレス」とは

例えば、「おなかがすいた」
「眠い」「疲れた」など

大人にとっては、本当にちょっとしたことなんです。

こういった絵を見かけたら
すぐに「温かい」声をかけて手をさすったり、ハグして
思いを何気なく聞いてあげましょう。

特に大人の包むような温かいスキンシップは
何よりも、彼らの心身の不調をいやしてくれる薬になります。

※ 温かいスキンシップは子どもたちの心の成長・体の成長に大きく影響がある、という研究もたくさんあります
その一つです↓

Harlow, H. F.; Dodsworth, R. O.; Harlow, M. K. (June 1965). “Total social isolation in monkeys.”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (Proceedings of the National Academy of Sciences) 54 (1): 90–97
Harlow, H.F. 1979. The human model: Primate perspectives. V.H. Winston & Sons, Washington D.C.

どうしてかんしゃくを起こすの?

かんしゃくもちの子どもたちは
何故自分がかんしゃくを起こすか、
自分でも分かりません。

一つ分かってるのは
非常に「不快」で「ストレスフル」なこと
これを何と取り除きたくて

ある子は「かんしゃく」という形で
ある子は「人をたたく」ことで
またある子は「黙る」「すねる」ことで

自分を「表現」します。

表現したと同時に
大人の世界では受け入れられないため
叱られ、またストレスがたまる、

でも、この方法でしか表現できないので
またかんしゃく起こして怒られる。。。。

という悪循環に陥っているだけなのです。

子どもたちはただ
「やり方」、「表現の仕方」が分からないだけ。

まずは、ここを大人が理解してあげる必要があります。

そしてどうしたらいいか一緒に考えて、
違う表現方法を一緒に練習してあげる。

または、私たち大人がモデルになって
行動で表現して見せる。

口先で「こうすればいいんだよ」ではなく、
一つ一つの動さや言葉を明確に示して
一緒に練習し、できたら褒めてあげる。

そうすることで、「こんな表現もできるんだ」とわかり始め、
次第に、マイナスの行動が減ってきます。

かんしゃく予防にアートセラピーが有効

ただ、上の方法は万能に見えますが
一つ欠点があります。

それは、子どもたちがイライラしている時、
しか通じないこと。

子どもたちは今、ここで生きています。
イライラしていない時間に
「かんしゃくはだめよ」「こうするのよ~」と言っても
「???」で頭に全くはいきません。

まずは、かんしゃくが起こりそうな「兆候」を知る必要があります。
それには、アートセラピーがとても役立ちます。

まずは、
ご家庭でも、幼稚園・保育園でも、
定期的に絵が描ける環境をできたら整えることをお勧めします。

まだ小さな子どもで、アートの材料が危ないと感じるときは
時間を決めて、大人が一緒にいる環境で描くことを進めてみましょう。

そして絵を保管しておきましょう。

絵を保管しておくと
その子のパターンが見えてきます。
また知的・身体的、そして精神的な成長の記録にもなります。

絵の読み解き方は難しい?

絵の読み解き方は
辞書がないためスキルのいる作業になります。

黒一色で描いたからといって
その子どもの精神状態がよくない、とは言い切れない。
(その可能性が高いとはいえる)

絵の読み解くスキルを持っているのが
「アートセラピスト」と言われる
欧米では大学院で学び、専門知識と経験を積んだスペシャリストがいます。

残念ながら日本にはアートセラピーを学べる大学院はまだありませんが
欧米で学んできたアートセラピストがひそやかに活動しています。

もし、子どもたちのアートを子育てに生かしたい、
と思われるお父さん、お母さん、
保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校の先生方がおられたら
お声掛けください。

ある程度読めるようになるよう
学ぶワークショップを開催しております。

連絡先: seeds@f-aire.com